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上原ひろみ Asia Tour

@東京国際フォーラム HALL C

上原ひろみと出会ってもう1年が過ぎました。
1年前、初めて彼女のライブを観終えた後、会場から出て歩いていたら涙が出そうでした。
何で涙を堪えたんだろうと今でも思います。
泣けばいいじゃん。感動したんだから。

最近泣くことが増えました。
歳のせいかもしれないけど(苦笑)、気持ちよい涙を流すことが多くなりました。



ツアーパンフ(初)

(昔は、ロックライブのツアーごとに必ず買ってたけど、「パンフ買うお金があったら、別のライブ行けるやん」ということに気づき、買わなくなってしまっていました。
だけど、今回のライブ終了後は躊躇することなく買ってました)







この人、この人の奏でる音楽と出会って、自分が音楽的にも人間的にも少しスケールが大きくなった気がしてます。彼女は私より年下ですが、私より凄いし私より頑張ってます。彼女からとてもパワーをもらっています。だから、私はもっと頑張ろうと思います。そして、彼女にパワーを与えられるような、あるいは彼女に刺激を与えられるような映画を撮りたいと思います。
音楽の力は凄い。そして映画の力も凄いのです。負けません。

さて(笑)。

待ちに待った上原ひろみライブ。
ドリカムとの共演も、矢野顕子セッションも、熊谷和徳コラボも、“ごほうび”という感じでした。とても贅沢なことを言っているのはわかってます。
どのコラボも「奇跡」という感じだから。
何が出てくるかわからない、そのワクワク感を楽しむ。一期一会な瞬間がたまらないのです。

だけど、上原ひろみライブは大勝負なんです。トニーとマーティンがいるこのバンドこそが上原ひろみの真骨頂で、彼女の魅力が存分に楽しめるわけなんです。

特に、“バンド”形態になっているので、叫びやすい(笑)
やはりメタルやハードロックのライブばかり行っていたせいか、叫ばないと燃焼しきった感じがしないのです(わかってます、贅沢だというのは♪)。

と思っていた矢先、今日とても嬉しかった発言がありました。
彼女はこう言ってくれました。
「ライブの楽しみ方にルールはないので、笑いたいときに笑って泣きたいときに泣いてください」と。

私はこれを、
「もっと叫んで、一緒にロック(いやjazz)しようぜ!」と解釈しました(笑)。

ひろみちゃんは、自分の一挙手一投足に反応や声援がほしいのだ。プレイヤーなら当然

盛り上がれるときには盛り上がっちゃえばいいじゃん、と。

思うに、日本のお客さんが静かなのが歯がゆいのではないかな。
上原ひろみの音楽は、jazzをよく聴いている人が来る(いや、ロックをよく聴いている人も来る、かな?)ので、割と静かだよね。
演奏開始から総立ちで体を揺さぶってヘッドバンギングするロックライブと比べると余計にそう感じる

でもロックライブと違うのは、曲間で拍手を入れること。
「これがjazzなんだぁ」って思った一番のカッコイイ点

音楽を理解し素晴らしいと思ったところ、あるいは曲のちょうどいい区切れ目、演奏の盛り上がった後にする拍手。
入れるタイミングが結構微妙(苦笑)なんだけどね。

芝居もそうだけど、舞台と観客との相互作用が素晴らしい芝居を作るんだよね。
ライブもまったく同じ。今日みたいに観客がどんどん歓声や悲鳴をあげ、プレイヤーの名前を叫ぶことで、演奏はどんどんよくなり観客はどんどん盛り上がる。
今日のひろみちゃんは本当気持ちよさそうだった。

「Spiral」「XYZ」「if」「Old Castle〜」「Return of Kung-Fu〜」(休憩)「Music for Three-Piece〜」「Green Tea Farm」「Love and Laughter」
といろいろ演ってくれた。

東京jazzの時もそうだったけど、「xyz」はヤバい!
何なんだこのプログレ感!(歓喜)
“鳥肌が立つ”というのは他のバンドでもあることだと思うけど、“鳥肌が持続する”ってないでしょ。上原ひろみライブは“鳥肌が持続する”のだ
だから何度でも行ってしまう。

今日はベースのボリュームが高くいつも以上にトニーのベースを聴くことができた。この人のベースラインはとてもスリリング。まぁひろみちゃんの曲自体がスリリングなのだけど、緩急の付け具合といい、ソロといい、全体を引き締めてました。

アンコール。ひろみちゃん一人で登場。
MCの苦手なひろみちゃんから(苦笑)、クリスマスプレゼントがあるという。
第1弾は、今日のチケット半券で、ひろみちゃん御用達ご存じ目黒のラーメン屋さん「まるあぜ」でトッピング無料!(笑) 行かなきゃ(爆)。
よっぽど好きらしいね。ツアーパンフに店主がひろみちゃんと一緒に写って載ってたもん。

そして第2弾。
いやー、まさかとは思いましたが、出ました熊谷和徳
また観られるとは幸せ。
ピアノとドラムの間、舞台中央にタップ用の床が配置され、今日は昨日よりラフな赤いシャツとジーンズで登場。
クリスマスプレゼントということで、落ち着いた曲なので高速タップはそれほど出さず、ピアノに合わせたダンスを披露。しっとりとした雰囲気で“タップダンス”にまとめ上げる。

しかも、今度はトニー&マーティン登場で、夢の4人共演。
「Dancando No Paraiso」が始まる。そして聞かせる高速タップ!
ラテン系なノリの曲を持ってきたのがニクイ。タップがうまくマッチしていて快い。

もうこの辺りから、盛り上がり感が凄い。
ピアノのボリュームが大きく、タップの音は少々かき消されてしまいがち。タップはこの3人を相手にすると少々分が悪い。
初めからその計画だったのかとっさの判断なのかは知らないけど、ひろみちゃんとトニーが一歩下がり、タップvsドラムになる。
なにげに私はこれが観たかった。2人とも基本的にはビートの人だから、どちらがリードを取って、どのようにまとめるのか、とても興味があった。

熊谷さんは何か手がかりをつかむべく、フレーズをタップする。一方マーティンもフレーズを刻むけど、それを続けようとしない。ありきたりの掛け合いではつまらないというかのように。

もちろん合わないときもあったけど、マーティンの音を拾おうとする熊谷さんの姿勢が、「即興の人」なんだと改めて感じられた。この緊張感って凄い
プレイヤーなら皆そうかもしれない。
スポンテイニアスな人ってとても憧れる。自分自身はかなり熟考派なので、すぐ何かを出すことができる人っていうのは凄いと思う。

4人並んで観客の声援に応える姿はいつになく新鮮でした。

そして再びアンコール!
「Summer Rain」
もう叫びましたね(笑)。
最初のウチは「ふー!」とか「ほう!」とかだったんだけど、この辺になると「あ゛ーー!!」とか「お゛ーー!!」とかになってました♪
やっぱライブはこうでなくっちゃ!

こうして大盛況の中、幕を下ろしたのでありました。

最後に、「日本最高!」と叫ぶひろみちゃんが印象的で、やっぱり“盛り上がっちゃえばいいじゃん!”的姿勢を感じたのでありました。

彼女はロックです(笑)。

最高のクリスマスでした。

あと2ヶ月で新譜が出ます。もういくつ寝ると・・・

上原ひろみ×熊谷和徳 EBISU STOMP

タップダンサー熊谷和徳とのコラボレーション。
ピアノ×ドラムorパーカッションかな、となんとなく想像していました。





冒頭の演出がよかった。
始まる前からスモークが凄かったので、何かあるなと思ってました。
暗転状態から、コツコツっと何かの音が鳴り始める。
靴の音、タップの音だとわかる。


カツーっと床を擦るような音。かと思えば、カタカタカタカタカタカタカタカタと恐ろしく響く連続音

なんだこりゃ(笑)? これがタップなのか?
そしてピアノが鳴り始める。いつのまにかピアノの前に座ってライトに照らされるひろみちゃん。
静かだけど力強い。
でも、タップダンサーはまだ現れない。タップの音のみが会場に響く。
いいです。まず耳からです。
そして、熊谷さん登場。
舞台がライトアップされる。舞台全体がタップ用の床になっているらしい。
2人のプレイがまた始まるのだけど、最初から勢いが凄くて圧倒される。

特に初めて観る生タップは強烈
タップダンスは初めてなのだけど、自分がテレビ等で目にする軽やかなタップダンスの印象とはかなり違う。速いのだ。
熊谷さんはきっとドラムができるに違いない。踊っている節々に、ドラマーならではの手の振りが入る。エアドラムのよう。
足首のスナップを利かせた強い打音は音の高いバスドラみたいで、しかもそれが高速で繰り返されるので、ありえないスピードでツーバスが鳴り響いているかのような錯覚に陥る。

そして、早さではひろみちゃんも負けてはいない。早弾き女王の鍵盤さばきとのバトルは凄まじく、まさに音の洪水
注意して聴かないと、何の音が鳴っているのかわからなくなるくらい(笑)速い

噂は聞いてましたが、スゴイね。
ひろみちゃんが言う通り、人間業とは思えません。
足首どうなってんの?と思うほどの高速で刻まれるリズムはとっても正確。

どのくらいの練習をするとあんなに連続で音を出すことができるのだろう。
聴いている観ているうちに、タップというのはバランス感覚がとても大事なんだと気づく。
特に、滑るように出す音はバランス命。小学校の時に廊下で走って急に止まると上履きが滑って少しスケート状態になるような感じ(わかんないかな・・・)で、ザーッと靴を滑らせる。その音がまた面白い。イメージは、ハイハットをクローズから半オープンにしたような感じかな(コトバにするのは難しいなぁ・・・)。

音の長さの調節と次の音へ続くステップがひとつの所作になっているので、すべての動きを制御する必要がある。
ドラムのように正確にリズムを刻む上で、よろめいてはダメ。そして、ひとつひとつの音がマイクで拾われる。もうまるで楽器。足が楽器なのだ
ひろみちゃんがトニーやマーティンと顔をつきあわせてリズムを読み、合わせていくのと同じように、熊谷さんも次に何をすべきか、何を繰り出すべきかと模索する。そのやりとり、その緊張感がとても刺激的。
クリスマス前なので、ジングルベルのフレーズをタップしたり、足にスズをつけてタップしたり、遊び心ある人だなと思いました。
ま、クリエイティブな人って何かしらの遊び心があるけどね。

このコラボレーションは、楽器と楽器のぶつかり合いだったのだ。

40分で1部終了。
そりゃあれだけ動いてたらしんどくもなるわって感じ(笑)。
どうしても初めて観るタップに目が行ってしまいました。
ひろみちゃんも持ち曲「Green Tea Farm」を披露。もうこの曲は名曲ですね。矢野顕子さんに感謝です。

でも今日はスタンダード・ナンバーで共演という感じ。いつも以上にjazzあるいはクラシックっぽいひろみちゃんでした。
衣装もちょっと大人な感じ。ミラノ・コレクションでコラボした三原康裕さんのものらしい。

2人ともMCが苦手のようで、それを観客もわかっているらしく(笑)、それをネタに(?)笑いを誘い、会場はとても暖かな雰囲気でした。

それにしても、今年のひろみちゃんは、ドリカムから始まって、チック・コリアら東京jazz、矢野顕子、熊谷和徳といろんな人と競演してますね。

それらすべてを観ることができたのは本当に幸せです。

スーパーチャンプル ISOPP & O-HASHI

「スーパーチャンプル」という番組があります。
少年チャンプル 最強ダンサーコレクション2005

ストリート・ダンスの番組で、「少年チャンプル」終了後、見事復活しました。
私はこれを観るのが大好きです。
この番組を観て、ストリート・ダンスの歴史の流れを覚えました。
lockin'、popin'、breakin'、freestyle、house、hiphop、jazz、reggae、clump、など様々なジャンルがありますが、カッコよければなんでもよかったりします。

いろいろなダンサーがいて、いろんな技やネタがあります。
皆凄い人ばかりです。
「スゲえなぁ」と思いながら観ています。




最近、初めて「カッコいい!」と思った人がいました。
その人は、ISOPPさん、と言います。
なんでも、“世界に最も近いbreaker”というたいそうな肩書きを持っています。

この人を観る前までは、breakin'って「ぐるぐる回るダンス」と思っていました。
まぁぶっちゃけそうなんだと思いますが、この人のダンスはカッコイイのです。

何がカッコイイかと言うと、ぐるぐる回る前のステップがカッコイイのです。そしてキメるのです。
例えば、足の振り上げ、しゃがむときの首の角度、ノーハンド側転(すいません、技の名前がわかりません)、音に合わせた片手倒立(これも、たくさん技を出しているんだと思いますが、名前がわかりません)などなど。

百聞は一見にしかず。きっとチャンプル出演を機にブレイクすること必至です。

しかもこの人はダンスだけでなく、ヒューマンビートボックス(昔はヒューマンジュークボックスって言ってた)の使い手です。
カッコイイです。今日現在で、30回くらい繰り返し観てます
世の中には凄い奴がたくさんいます。
自分はまだまだ世の中のエンタメの半分も観ていないんじゃないかと思うこの頃です。
ちょっとヘコみますね・・・。

共演やダンスバトルなど、自分が“即時に”戦える武器って何があるのかと問われると、今のところ「ドラム」しかないです。
(「映画」は“即時”ではないのです。)
よく、「この曲をあなたに捧げます」というプレイヤーがいます。
とてもカッコイイです。
自分にはこれがありません。
何かしらモノにしたいなと思います。

こうして世の中の凄い奴を観るにつけ、その人のいる舞台では戦えないとわかっていながら、自分と比較し、こうしてはいられないと悶々とするのです

こうして刺激を受けながら毎日を送ります。明日も頑張ろ。

矢野顕子×上原ひろみ 昭和女子大学人見記念会堂

東京jazz2連戦の後はコレ。
12月は上原ひろみliveが3本。いい年末です♪
ひろみちゃんを初めて観たのは、NHKで矢野さんと共演してた番組でした。
なので、それの再現みたいな感じで楽しみでした。

live20061208.jpg


2人が登場。挨拶して、矢野さんは引っ込んでしまった。なるほど、セッションは後でやるのね。

最初はひろみちゃん。
今日のひろみちゃんは、ソロではいまいち乗り切れなかったかな?とか思ってしまいました。
この日のお客さんはとても静かで、ジャズのライブのようにプレイの最中に拍手が入るわけでもない。
各所各所で盛り上がりを入れて入るんだけど、ついてこない。
いや、ついていきたいんだけど、遠慮しちゃう。
日本人だなあと思いました。自分も含めて(苦笑)。
プレイ自体は相変わらず凄いんですが、難しいですね、生ものって。

やはりトニーとマーティンがいるバンドのほうが、「らしい」というかロックしてるので好きです。観客も私のようなロック層が少なからずいるであろうから、ノリがロック・ライブのような感じ、のような気がします。

一方、矢野さんはさすがベテランという感じ。
この人の歌声は独特ですよね。
矢野顕子初体験でしたが、優しく暖かい雰囲気で一気に好きになりました。
ベスト版で予習しておいてよかった(笑)。

特に、「くるり」のカバー「中央線」には驚き。全然アレンジが違ってたから、最初は本人の曲だと思った。
イイ曲だなぁと思った。
なんだか曲の中での盛り上がりが異様に凄くて、いつのまにか気持ちが高揚していて、曲の後半には自然と泣いてしまいました。
とんでもないパワーを感じました。スゲー!!!

そして、ひろみちゃん再登場して2人で演奏。
2人並んで演奏すると、いい意味でも悪い意味でもひろみちゃんの力強さが際だってました。

凄いよかったのは「GREEN TEA FARM」。
なんと矢野さんが歌うのである。
この曲、というかひろみちゃんの曲はインストだから、歌詞なんてないはずなののに。
しかもこの歌詞が超ピッタリ。
絶妙な作詞のおかげで、名曲になった気がしました。

今夜も楽しかったです♪

「東京jazz2006」1日目

@東京国際フォーラム ホールA

もちろん上原ひろみちゃん目当てで行きました。
オースティン・ペラルタやハンク・ジョーンズについては、知らなかったので、チケット購入と同時に、早速予習。チック・コリアについても、さらに予習。
東京jazz2006
■オースティン・ペラルタ・トリオ

まだ10代の青年のピアノ。
凄いことをやってるんだけど、視覚的には完全にドラマーに持って行かれてた(カワイソー)。
しかも、このドラマー凄いパワフルなパフォーマーで、場を盛り上げる。初めて観た人はこっちにばかり気を取られてしまうかも。

しかもロック・ドラム流のバカ叩き(別にロック・ドラムを否定しているわけではありません、念のため。私はロック・ドラマーですから)で、他のメンバーがあんぐり……していると私は感じてしまいました。
ドラマーの舞台ではなく、トリオの舞台なのですから、もっと考えるべきだと思いましたねぇ。
このドラマー、若いんでしょうか。知りませんが……
このトリオ、あまり馴染んでない気がしました。



■上原ひろみ

超プログレ!!!
鳥肌立ちまくり!!!
もう、この人から離れられません(爆)!
こういうパフォーマンスがあるから、全ステージを観たくなる。
ワンフレーズの積み重ね、三者三様に広がるプレイが洪水のように聴覚、脳を刺激して、とんでもなく興奮します。

「XYZ」、「spiral」、「return of kung-fu〜」、「tom and jerry」とメジャーどころを演奏してくれました。
それにしても、マーティン・ヴァリホラのプレイ、好きです。
時折入れるハズしのクラッシュや、シンバルのヘリ、リム・ショットなど、抑揚を付けるのが上手く、しかもドラムスを音程の出る楽器として演奏していて(私はそう感じます)、とてもオリジナリティを感じます。
ひろみちゃんの弾くピアノにぴったりで、バンド(? グループ?)として機能しています。
オースティン・ペラルタ・トリオの前座(?)と比べると、格が違うって感じです。
シャープかつソリッドなシンバル・ワークに惚れ惚れ。
唸ってましたよ、ハイハットが(笑)。
あの右手は凄い。
「return〜」の出だしがハイハット絡みのプレイだったため、メンバーが(いつもと違うから、「そう来たか」と)笑っていたような気がします(もしかしたら、海外ではよくやるのかもしれませんが、今回初めてこのパターンを聴いたので新鮮でした)。

今回も、スピーカーから、ひろみちゃんの唸り声が聞こえてきました。
もう必死です。パワフルです。
前回聴いたときより、ジャズっぽく、広がりのある音として聞こえました。
これは、ひろみちゃんが経験を積んだからなのか、私の耳がジャズに慣れたのか、わかりません(焦)。おそらく前者です。
まだ少ししか経ってないのに、どんどん成長していくって凄いなぁ。


■グレイト・ジャズ・トリオ by ハンク・ジョーンズ
   with ジョン・パティトゥッチ and オマー・ハキム

これぞ、ジャズです。
お酒を飲みたくなります。
こんなのはゼイタクなのかもしれませんが、本当に飲みたくなります(笑)。
まったり、です。イイカンジなんです(笑)。
御大、カッコいいです。
ジャズは詳しくないのですが、プレイに幅があるというか、ゆっくり静かに弾いても(弾くからこそ)深さが滲み出るんですね。
ロックのキーボードでは決して出せない(というか聴けない)音を聴きました。
よかった!

ドラマーの観点から観ると、オマー・ハキムは“正確無比”です。恐るべしです。一打一打が超カッチリしてます。迷いがないです。
左足のハイハットの開閉がまるで機械のように(あわわわ……笑)。
あのクールさがたまりません。


■チック・コリア and トロンハイム・ジャズオーケストラ

彼以外に、ホーン・セクションがいっぱいでビッグ・バンドのようになっていました。
ピアノがあんまり聞こえなかったので、もう少しソロタイムというか、人数少なめでやってほしかった気はします。

ライヴでは、よく見かける「掛け合い」。
彼がピアノで、一小節を弾いて、オーディエンスがそれにハミングで応える。
彼の弾くフレーズを真似するのが、結構難しい(苦笑)。
でも、それに合わせて、迷いながらも(苦笑)応えるオーディエンスの聴覚もまたレベルが高いか(笑)。
それなりに耳が肥えてるのかなと、変なところで感心しました。

気軽に弾くフレーズのほうが耳に入ってくるので、それだけでゾクッとします。滑らかな指さばきとでも言うんでしょうか。



と、初めての「東京jazz」でしたが、愉しめましたねぇ♪
いろんなジャズがあるんですね。
今回改めて感じましたが、彼女はジャズに囚われてないですね。
だからこそ、ファン層が広く、私みたいなプログレッシヴ・ロック・ファンも聴きに来るんだと思いますが。
さて、今日も2日目行ってきます♪

「アタゴオルは猫の森」完成披露試写

ますむらひろし原作のファンタジーコミックの映画化。
フル3DCGでの挑戦でしたが、全体的に描写がわかりずらく、予算がなかったのかな……と思って今しました。
アタゴオルは猫の森 1 (1)
米米の石井竜也が楽曲に参加(しかも冒頭で出演も)していた。
今回、ココが結構ウリなのかもしれない。
楽しげな楽曲群はさすが、というべきなのか。

ただ、動きもぎこちなく、リップシンクもスムーズでないなど、細かいところを挙げるとキリがなく、行き当たりばったりのストーリー、原作の雰囲気があまり感じられない演出、と原作ファンからすると、ちょっと物足りなさを感じるかもしれません。

“物語が壮大になってしまう”という映画化にありがちなパターンに陥ってしまった感がありました。
個人的には、冒頭のアタゴオルの平和な描写をもっと細かくもっと長くしなければ、この原作の良さが発揮されないし、今回のストーリーのキモに広がりが出ないのではないかと思いました。
日本のCGのレベルってもっと高いような気がするのですが……、尺が短くても要所要所をしっかり作り込んで、もっとクオリティの高い作品にしてほしかった気がします。

もう言うまでもないんですが、山ちゃんの声は凄いね。あと、セミ男の谷啓も渋くて味が出ててよかった。
それから、キャラクターがカワイイ! これは原画とはまた違って、CGもなかなかイケます。
それだけに、ちょっと残念かな。

自分の目指すクオリティと仲間のクオリティの線引き

★★★☆☆☆☆☆☆☆(3)

「スーパーマン リターンズ」試写

昔何度となくビデオで観た「スーパーマン」をスクリーンで観られるっていうのは、感慨深いものがあります。
テーマ曲を聴いただけで、ワクワク♪
スーパーマン リターンズ  <映画ノべライズ>

世界観そのままに、あのクラーク・ケントが、スーパーマンが、例のごとくユーモア織り交ぜて描かれます。
ブライアン・シンガーも、スタッフも、スーパーマンが大好きなんでしょう。
そういう気持ちが伝わってきます。

スーパーマンが数々の凄いことをやってのけるのを観るにつけ、胸が熱くなり涙腺が緩みます
超人です。
みんなのヒーローなんです。

ケビン・スペイシーってイイ! 大好きです。
ケレン味ある悪役が板に付きまくってます。

昔の記憶を裏切られることなく、すんなり世界に入れただけでも大満足♪

それにしても、70mmでカメラテストしたみたい。
制作の都合で断念して、ジェネシス・カメラというデジタル撮影になったみたい。
帰りの電車でプレスを読んで初めて知ったのだけど、もうそれくらいフィルムと違和感なく観られた。注意してみないと、その差がわかりにくくなってる。
もちろん、つるっとした感じはあったんだけど、
それでも技術の進歩に感嘆。


幼少の記憶と興奮を喚起するものとは

★★★★★★★★☆☆(8)

「ブラック・ダリア」完成披露試写

デ・パルマさん、やってくれました。
さすがです。

ブライアン・デ・パルマ DVDコレクションBOX
「L.A.コンフィデンシャル」の原作者の“L.A.ノワール4部作"の1作品。
――と聞いただけで、アドレナリン噴出、期待が高まります。
しかも、デ・パルマさんです。
胸高まって仕方ない。



この監督は、言うまでもなく、ノワール、サスペンスを愛してます。
(だから私は好きなのですが)今回も、いろいろな部分でオマージュを捧げています。

カメラ寄りに大写しになった顔と遠くに映る人姿は、
ディープ・フォーカスが流行った頃の撮影手法を思い起こさせ、
建物を乗り越えるような急上昇、ズーム、パンは、
「黒い罠」の超絶長回しを彷彿とさせます。
一人称視点でカメラの遊びも入れ、
「めまい」のらせん階段
「アンタッチャブル」な雰囲気の警察署セット、
しかも、“オデッサの階段”オマージュそっくりの“あの”スローモーション・シーン・・・、ゾクゾクです。

デ・パルマさんは、階段好きです。
私も階段好きです。

止め画がキレイ。

そして、あのシーンで○○の△△△を入れるとは!!!
恐るべし、デ・パルマさん。
「L.A.コンフィデンシャル」ほど、わかりやすくないですが、
画を観ているだけで、楽しい。


“何か起こる”と思わせる画作り

★★★★★★★★☆☆(8)

「マッチポイント」試写

「マッチポイント」(試写)

ウディ・アレン監督が、初めてニューヨークを離れてロンドンで制作した意欲作。
Match Point
元テニス・プレイヤーの主人公が、お金持ちの妻を持ちながら、魅惑的な女性に心奪われる、というありがちな話。
しかし、スカーレット・ヨハンソンのおかげで、真に迫ってくる。
こんな女性がいたら、クラクラっとしてしまうだろうと。



監督ももちろんそう思っていたはずで、彼女をベタ褒めしてる、とのこと。
肯けます(笑)。

この作品でのスカーレット・ヨハンソンは、ノワールをやるために生まれたかのような雰囲気
もちろん、監督の演出によるものを大きいとは思うけど、ファム・ファタールはこうでなくっちゃ、と思わせる立ち居振る舞い。

いや〜、ノワールです。

でも、アレン風ノワールなんだねぇ・・・。


この作品の大きなテーマのひとつが、「運」。
人生には「運」が深く関わっていて、良いときも、悪いときもある。
テーマとして、とても面白く、劇中でもうまく効いている。

ただ、主人公があまりにも、軽薄というか、慎重さに欠けるため、
「ある行為」をするときにドキドキさせられる。
これは、もしかしたら監督の狙いなのかもしれないけど、
この手のドキドキは、逆に引いてしまう。

なぜなら、完璧ではないから。

ここがとても難しいところ!

完璧な人間はいないと思ってはいても、
いざ自分を主人公に投影した場合、そのシチュエーションで最高の判断を下すに違いない、と私は思うのだ。
いや、そう思って観るのだ。

もちろん、自分が最高の判断ができる人間ではないのはわかってるけど、
映画を観ているときは、そうなのだ(笑)。

だから、慎重さに欠ける主人公の行為に対して、
「自分だったら、こんなことはしない」と心のどこかで主人公から離れてしまう。

それを覆すだけの説得力というか、吸引力というか、それがなければヤバい映画にはなり得ない。

(1)バカな主人公が、うまくいく話
(2)バカな主人公が、うまくいかない話
(3)利口な主人公が、うまくいく話
(4)利口な主人公が、うまくいかない話

自分だったら、どれを観たいと思うだろうか。


また、監督らしからぬ、直接的セリフ表現が散見されたのだけど、これはわざとなのか?

面白いけど、ノワール好きとして言うと、まだまだかなと思ってしまった。
ノワールとして観ず、ラブ・サスペンスのように観たとしても、痴話喧嘩のように感じられなくもない・・・。
でも、面白かった。


「感情移入」と「愉しむための脳」の温度差

★★★★★★☆☆☆☆(6)
こっち方面になるとどうしても評価が厳しくなってしまう・・・ ううぅ

「ゲド戦記」試写

“世界の宮崎駿監督”の息子が初めて監督した作品。
お父さんが多大な影響を受けた原作だけに、その出来不出来が気になるところ。
ゲド戦記・オリジナルサウンドトラック
美しい背景と、シンプルな構図は、嫌いではない。
絵画のテイストに近い気がした。
紛れもなくジブリ作品。
だけど――

この作品を観終えて、不完全燃焼感が残った。
なぜか――

メッセージ性の強いセリフ。
逆に言うと、セリフでしか語れないメッセージ。
メッセージって、直接口にしても効果的な場合もあれば、クドイ場合もある。
できれば、セリフに出さなくとも伝わる物語の運びが望ましい。

また、ターゲットが曖昧な作品作り。
子供がターゲットならば、エンタメ性をもっと盛り込まないと、内容でついてこない。
大人がターゲットならば、わかりやすすぎるストーリー以上に、もっと深みを感じる展開を望む。

しかもジブリ印。ジブリ色全開。
今まで、ジブリ作品全部観て影響を受けました!というオマージュなのかもしれないが、
真似で終わってしまっている印象。
宮崎吾郎としてのオリジナリティは何なのか。

性質はお父さんと異なるけど、語りたい方向性は嫌いではないので、宮崎吾朗なりの演出をこれから期待しましょうってことで、今回は勘弁。

初監督だから及第点か? でもいろいろいわれるんですよね。
偉大な父親を持ってしまったがための苦難。
自分に置き換えるとツライね。この境遇は。

深みのある映画、ストレートで終わらない映画、一筋縄ではいかない映画


★★★★★☆☆☆☆☆(5)