おすすめ商品!

 

iPODトップ・アーティスト

プロフィール

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

「ブラックキス」(試写)

観客が興味を失う分岐点

物語を引っ張る上で重要なのは、“設定”。
その世界がどんな世界なのかを設定することは、物語を進める上で非常にキモとなるんだと再認識した。

時代劇にケータイが出てきたらおかしいと思うし、
SFでも、リアルに物語が進行していて、実はタイムマシンがありました、なんていう結末では観客はスカされてしまう。

本作は、ホラーを好んで演出してきた監督だけあって、上手いなと思わせるシーンがいくつかあったので、最後はどうなるんだろうと期待を抱きつつ、物語もいよいよクライマックスというところで――

出た。
やってしまった。

“何で?”(笑)
“どうしてそうなるの?”(笑)

「恐怖が人を狂わせる」というこの作品のテーマが語られたところから、“もしかして、そんなに大それた結末は用意されてないのではないか”と、ある意味、恐怖に似た不安に襲われる(笑)。
その不安が見事に的中。轟沈。

“マジですか?”(半怒半失笑)
「サイン」(シャマラン)を観たときと同じような感覚。

映画は結末だけがすべてじゃないが、結末でオジャンになるのも映画だ

★★★★★☆☆☆☆☆(5)

「僕のニューヨークライフ」(試写)

絶妙な間!

サスペンスがメインな私なので、今までウディ・アレン作品は数えるくらいしか観ておらず、しかもあまりピンと来なかった。
今回、久々に観て、ようやくその良さがわかる歳になったのかなぁ、と思った。
Anything Else (Full Slip)Anything Else (Full Slip)

2003-12-23
売り上げランキング : 22,062

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

かれこれ40年のキャリアを持つ監督だけに、その熟練した演出は素晴らしく、しかも思わず笑ってしまう。
まったく恐れ入ります。

日常の些細なことをよくもまぁあそこまで緻密に撮るなぁと関心しきり。
主人公と恋人の何気ない会話や、主人公の先輩作家の小気味よい教訓、自動車のくだりなど、これでもかと老練されたシーン演出がばっちりはまっていて、観ていて気持ちがいい。

特に、主人公・恋人・主人公の先輩作家・恋人の母親(そしてマネージャーも現れる)シーンは、絶妙の間で魅せてくれる。
ここのシーンはかなり気合い入っていると思う。
主人公と恋人の言い合い。
絶妙のタイミングで鳴り響く電話。
ピアノを動かすアレンの挙動不審さ。
役者それぞれの個性が発揮されつつ、流れるようなシークエンスが生まれている。
久々にぐっとくる演出を観た。見事。
他のアレン作品も観てみたくなった。

センスと経験の合体技で一本

★★★★★★★★☆☆(8)

「ロード・オブ・ウォー」(試写)

“知らない”では済まされない

いやー、凄いものを観てしまった。
武器商人の半生を描いた作品。
日本で漫然と生きていると、世界情勢のことなんかこれっぽっちも気にしていない、と再確認させられた。
ロード・オブ・ウォー―史上最強の武器商人と呼ばれた男ロード・オブ・ウォー―史上最強の武器商人と呼ばれた男
Andrew Niccol 鎌田 三平

竹書房 2005-12
売り上げランキング :

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

イントロで、ニコラス・ケイジがカメラに向かって語りかけるちょっとシニカルな(コメディっぽくも見える)シーンで、違う世界に生きている主人公がとんでもないことを口走る。

争いあるところに、武器商人が暗躍する。
ただ、それをビジネスと捉えるところに、大きな問題の根っこがあり、日本でも武器・兵器の部品を製造しているという点では、同じなわけだ。

1個の銃弾が製造され、運ばれ、装填され、発射され、人の命を奪うまでをワンカット(もちろん合成してるけど)で見せた監督の手腕は大いに買いたい。
このシーンにこの映画のテーマが集約されていると言ってもいいんじゃないかな。

ジャレッド・レトが素晴らしい。
取引交渉をしている現場で、人々が虐殺されているのを目の当たりにするジャレッド。
兄役のニックは冷静に交渉を進めるが、ジャレッドは気が気でなくなる。
思わず、応援したくなる。
(私の解釈では、)観客は皆そう思ったはず。
監督はそれを意図して作っている。
自分(ジャレッド)がビジネスを進めれば、虐殺は少しの間止まる。
ビジネスと人道的感覚を切れるか切れないかは、個人の良心によるものか。

それが小さな部品であっても、関与しているということは計り知れない。
真木蔵人がテレビで「牛を殺せない」という理由で肉を食べないということを言っていたけど、それと似てる気がした。

テーマがテーマだけに、様々な批評ができる。
そういう映画って大事。

★★★★★★★☆☆☆(7)

「上原ひろみ Spiralツアー」ライヴ@品川ステラボール

至福のひととき

ヤバい! ヤバすぎる!
I've seeeeeen heaven!

たまたま観ていたテレビに、(矢野顕子と一緒に出演していた)彼女がバンドで弾いていたフレーズが、恐ろしくカッコよくシビれてしまったので、TSUTAYAで1stをレンタルし、たちまちハマってしまった。
スパイラル(初回限定盤)スパイラル(初回限定盤)
上原ひろみ トニー・グレイ マーティン・ヴァリホラ

ユニバーサルクラシック 2005-10-19
売り上げランキング : 675

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

3rdが発売されるから、テレビ出演多いなと思っていたら、いつの間にかライブをやるという。
“げっ! 聞いてない”と思いながら、チケ予約しようと思ったら、すでにSOLDOUT。
ヤフオクでチケットをゲットし、ルンルン気分で当日を迎える。

こんなにうち震えたのは久々。
(これを書いているのはかなり時間が経った後なんだけど、いまだに新鮮)
鳥肌が立たなかった曲がひとつもなかった。
途中から涙をこらえるのに必死だった。


音楽で、しかもインストでこんなに涙が出そうになるのは初めて。
ライブ後も、余韻が全身を包んで幾度も泣きそうになった。
感動してしまいました。
「至福」とはまさしくこのことだ。

何でだろう。
どうして泣きたくなったんだろう?
エジプトのカルナック神殿を見たときと近いような感覚。
でも、神的でなく、
もっとパーソナルで、どこかに連れ去られそうになるような、高揚する感覚。

不思議。

今までハード・ロック、ヘヴィ・メタル、プログレを聴いてきて、それなりに音楽に慣れ親しんできたつもりだったので、今回のライヴはかなり衝撃的だった。
ドラムスがとても複雑なリズムを叩くので、プログレ好き&ドラマーの私としてはズキズキ感じていたっていうのもあるんだけど、
なんかそういうテクニック云々は後回しにして、とにかく伝わるものがストレートに押し寄せて来て、その竜巻みたいなエネルギーに吸い込まれ飛ばされていってしまうような、それでいてエネルギーの中心にいるのでゆったりとした気持ちも同居する感覚。

新たな音楽のトビラを開いた感じ。

もちろんjazzはかじる程度に聴いていたけど、
“上原ひろみ”は、jazzに目覚めた瞬間がはっきり感じられた音楽体験だった。
まだまだ視野が狭いと身が引き締まる思いがした。
当分目が離せない。

ひろみちゃん、ありがとう!
応援してます!